[ HAM IAM ] Master's Works " TEZASHI KATAZOME 手差し型染め MARUHANAMON 丸花紋 " classic fisherman basque shirt #regular length c/# leaf green

[ Garment Information ]

※手差し型染めの商品は完全受注生産です。ご注文をいただいてからお客様のお手元に届くまで約3ヶ月の期間をいただきます。詳細は「Shipping & Returns」をご覧ください。

※また生産数量は極めて限定的となり予告なく終了することもございます事、ご了承下さい。

かつての海に暮らす北海の漁師たちは、海難事故との戦いでした。もし自身が事故にあった時、自分と認識できるように家族は意匠を凝らしたニットウエアを夫や子供に送りました。寒く孤独な海上での防寒着であったとともに、それを身に纏うことで妻や家族との絆やつながりを胸に仕事をしたことでしょう。生活の一部、体の一部として仕事における可動域や汎用性が組み込まれているため、袖はほぼ真横につき動きやすくまたシルエットも直線的なものです。

HAM IAMでは、北海のシェットランド諸島やガンジー島のニットウエア、あるいはフランスバスク地方に伝統的に伝わるバスクシャツをインスピレーション源に、一年を通してシーズンレスで着用できる天竺素材のbasque shirtsもまたブランドの軸として展開いたします。

天竺とは、カットソーアイテムに使用される極一般的なジャージ素材です。意匠性の面ではベーシックでスタイリングを選ばず、また飽きのこないロングライフでマーケットトレンドに左右されない素材と考えています。そのような定番的素材であるからこそ、編み目の一本一本がきれいでまた上品な表面感を有し、ややウエイトのあるしっかりした風合いに仕上げています。そのため製品からはほんのりと重量感を感じますが、長く着用することでよりその風合いは増し、ご自身に馴染む相棒となるでしょう。

シルエットは直線的なラインでゆったりと体を包み込みますが、袖口に向かってはやや傾斜をつけメリハリの効いたバランスも考慮しています。曲線を多用した場合、体にフィットするシルエットはつくれますが、生地の裁断時に多くの裁断クズが発生しゴミやロスが出てしまいます。環境への配慮として当社では徹底したロスゼロを目指し、無駄の出にくいパターンを採用しています。それは、一般的なアパレル製品ではこのロスを「ロス率」として商品の価格に転化していますが、このような見えにくいコストがお客様に反映されないような取り組みも必要と考えているためでもあります。

[ Length ]

このclassic fisherman Basque shirtのシリーズでは、5つのレングスバリエーションを採用しております。

Micro(=bust length) / Mini(=belly length) / Regular / Middle(=hip length) / Long(=maxi length)

衿のデザインがボートネックであるため、このシャツ同士での着合わせはややレベルが高いですが、お客様がお手持ちのタンクトップやあるいはモックネックなどとレイヤリングする事でより新鮮なスタイリングをお試しください。今後HAM IAMでもネックデザインのバリエーションを新たに展開しご提案申しあげます。

 [ Ultimate Pima ]

シンプルであるからこそ原料にこだわりたい。末長くそしてできることなら毎日でも着ていただきたい。そう思い理想的なコットンの原料とは何か、と推敲を重ねました。そこには単に私たちの思いだけではなく、日本でそして世界で原料やそれらの生産に向き合う方々の大きな情熱が必要であることが分かってきました。それは、とある方のコットンの生産に関する3時間以上にも及ぶレクチャーを過去に受けたことがあったから、、、。そこで教えていただいた事がいまだに脳裏に焼き付いています。

アメリカニューメキシコ州「アルバレスファーム」にて、無農薬・有機農法によって生産されたオーガニック超長綿「アルティメイトピマ」を使用。昼夜の寒暖差が大きな標高1,200mの高地で栽培された綿花は、一本一本の繊維がしっかり育つため適度な張りこりを持っています。また油分を多く含めため、程よいぬめり感を持つことで心地よい柔らかさもお楽しみいただけます。この綿花を使用した製品は使い込む程に肌に馴染み、末長くご愛用いただける究極のオーガニックコットンと呼ぶにふさわしい逸品です。

[ Master's Works ]

服飾の世界を彩り、支えてきた職人(Master)たちとの共創から生まれるコラボレーションライン。

[TEZASHI KATAZOME -手差し型染め- ]

藤本義和 ふじもとよしかず　FUJIMOTO yoshikazu

1936年東京生まれ。東京都優秀技術マイスター。東京都伝統工芸技能保存連合会多摩地区会員。

1954年伝統工芸技術保持者である石井孫兵衛氏に師事。1965年に独立後、独創的な創作着物で染色コンクールにて東京都都知事賞・通産大臣賞、横浜シルク博物館全国公募展入賞。

全国伝統工芸展入賞など、数々の賞を受賞。現在も創作着物作りを続けている。

伝統工芸技術保持者藤本義和氏による染色技法(「手差し型染め」)は、全ての染色工程を刷毛状の筆で行うため独特のぼかし表現やゆらぎが特徴。また色を重ねることで、通常の効率性を重視したシルクスクリーンプリントでは表現できないグラデーション表現と色の奥行き表現が可能。

氏は明治期〜大正期〜昭和期と一世紀以上に渡り受け継がれてきたいわゆるビンテージの型柄を多数保有。伊勢型紙と呼ばれるそれもまた当時の職人の息づく技が見て取れます。伊勢型紙とは、着物などの生地を一定の柄や紋様に染色するために使われる型紙の一つで、近年では図柄の芸術性が高く評価されています。

HAM IAMでは、和服や着物という概念だけではなく、時代を超越しなお輝き続けるその優美な柄の品格性と、藤本氏独自の染色技法とが一体となった貴重な手仕事に敬意をはらいながら、この手仕事をより広く知っていただき、また次の世代にも持続可能なバトンを手渡すことを使命としています。